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起動音が辺りに響く。
男が目を覚ますと、そこは見知らぬ部屋。
「………?
オレ…は…」
「目が覚めたのなら、その子にお礼言いなよ」
「!」
男が振り返ると、そこには金髪の男性が笑顔を浮かべて立っている。
身構えようとすると、足に何かが当たった。
「?…あ…」
「その子、夜中に君を僕の所まで運んできたんだよ
叩き起こされたこっちの身にもなってほしいけど」
男は、呆気に取られたように足元で眠る少女を見つめる。
長い髪の色は薄く、体は小さい。
「…ありがとう…ございます…」
「ん?いいえ~
お礼ならその子に言いなってば」
男性はそう言うと少女の肩を揺すった。
「椿ちゃん
起きろー」
「ん…梅園さん…?
…………あ」
少女は男と目があった瞬間、少し身構えるように立ち上がった。
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