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「アンドロイドって一言で言ってもその種類は多くてね
一般的に出回ってるのは家事とか職務特化型
でもそこの彼は政府が周りの国から攻められた時に国を守れるように造られた戦闘特化型
古いけど多分今でも最強を誇るアンドロイドだよ」
「……」
「それなのにゴミ捨て場に倒れてたの?」
紗香が尋ねると、アンドロイドは頷いた。
「その…ようだ…」
「ふぅん
君でも対処しきれない相手だったんだぁ」
梅園の言葉に、アンドロイドは力なく頷く。
「……ま
直ったみたいだから僕は行くよ
椿ちゃんももう少し休んだら?
バイトまでまだ時間あるでしょ」
「はい
ありがとうございます!」
「……」
梅園が部屋から出て行くと、紗香は迷いながらも口を開く。
「あの…名前は?」
「……」
ギロリと睨まれ、紗香は口をつぐみ、次の瞬間には睨み返した。
「名乗らないならいい!!
アンタと関わるのはこれが最後だろうし!!
治ったのなら好きな所に行けばいい!!」
「!」
呆気に取られているアンドロイドを尻目に、紗香は乱暴に扉を開けて出ていった。
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