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「は、離せ!!!」
腕を振りほどこうとするが、男は一向に力を弱めず、逆に力を強めてきた。
「うっ…」
「痛いか?
俺達の言うこと聞くんだったら力を弱めてやるぞ」
「誰が…うわっ!!」
肩を勢いよく引かれ体勢を崩された瞬間、腹部に鈍い痛みが走る。
「う…ぐ…」
「最初から大人しくしてればいいんだよ」
髪を掴まれ、乱暴に立たされた瞬間、聞き慣れない声が耳に響いた。
「標的捕捉、射程圏内侵入を確認
威力40で標的爆破」
冷静な声が言い切ったと同時に、男の立っていた地面が大きく抉られる。
いきなりの出来事に目を丸くしていると、目の前が赤く染まった。
「…え…?」
「……」
見上げると、梅園の家にいるはずのアンドロイドが紗香を庇うように立っていた。
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