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咄嗟にかわすが、すぐに二発目が振り下ろされる。
その時見た男性の表情は、どこか悲しげで苦しそうだった。
「ウ…グッ…」
「……あ!傷が!?」
三発目を振り下ろそうとした男性が表情を歪め、棒を取り落とす。
見ると、銃痕からバチバチと火花を散らしているケーブルが覗いていた。
「…コワレルノハ…イヤ…ダ…」
ガクリと、男性はその場に崩れ落ちる。
紗香が慌てて駆け寄ると、もう起動していないことに気が付いた。
「ど…どうしよ…
確か……梅園さんが機械に詳しかったような」
紗香は男性を支えるが、機械のためかかなり重いので、ほぼ引き摺るように運ぶしか出来ない。
それでもその場に捨て置くことは出来なくて、紗香は歩を進めた。
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