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美島はその事件の話でもちきりだ。 勿論、美島高校も例外ではない、噂話 が絶えないのだ。 犯人は狂った老婆だとか、幽霊の仕業 だとかその他色々な説が飛び交う。
「号君、ニュース観た??」
隣の席の亜美が僕の肩を叩いた。 ついでに付け足すと僕と亜美は幼馴染みだ。
「あぁ、観たよ。最近はその話でもちきりだよな。」
「うん、なんか気持ち悪いよね。刃物で背中に『s』って彫られてたらしいし…」
亜美はわざと顔を歪めて僕に顔を向けた。
「確かに、背中に『s』っていうのは気持ち悪いよな。」
喋っていたら、下校のチャイムが校舎全体に響いた。
亜美が不安そうにしてるから一緒に帰ることにした。
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