恋の予感

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科務室の中には吉原先生しかいなかった。 吉原先生は驚いた顔で私たちを見てた。 「俺まだ片付け終わってないんだけど(笑) 悪いんだけど、明日来てくれる?」 「え~、先生いいじゃないですか~ 私手伝いますよ♪」 麻里はいつもと違う声で先生と話していた。 私・・・、ここにいていいのかな・・・? 私は俯き、ぐっと涙を堪えた。 「由羽~、こっちおいでよ~。 あたし寂しいよぉ~」 私は我慢できなくなって、 「ごめん!用事思い出したから帰るね!」 そう言って、国数を飛び出した。 麻里と先生の仲いいところを見たくなかった。 「ちょっと!ゆう!」 国数から声が聞こえた。 私は振り返ることなく屋上まで走った。
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