緊急事態かと思いまして

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「ちょっと…離して」 「こっちは道聞いてるだけなのに、 ひどいなぁ~」 腕をつかむ力が強くなる 「痛い…やめてっ…」 「あれっ? な~んだ芳美じゃないか! 帰りが遅いと思ったら こんなところにいたのか、 お父さん心配したぞ! 早く帰りなさい、行くぞ」 「へ?」 近づいてきた男は ナンパ野郎の手を振り払うと 私の手を握り駆け出した 「おいっ待てよ!」 「どこが父親だよ、 学校の制服着てんじゃねぇか」 そんなナンパ野郎の声が遠くから聞こえた
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