運命

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「よし、じゃぁ亀井田。あそこの空いている席に着け。」 先生の指示通りに窓際奥のポツンと空いた席に座った。 隣の席には可愛い女の子が座っている。 「や、隣の席だね。これからよろしくね。」 「ふふ、隣の席だけ空いてたからここ来ると思ったんだ!私井上ありさ。クラス替えしたばっかで私も知り合い少ないからよろしくね!」 その子はとてもお洒落でスタイル抜群のいかにも『モテそうな女』って感じだ。 「うん、そのつもり。とりあえずお近づきの印にありさのメアド教えてもらってもいい?」 「ふふっ。もちろんいいよ。赤外線あるよね?」 ホームルーム中だったが気にも止めずに赤外線交換をして会話を続けた。 「亀井田君はなんで転校してきたの?」 「あ、俺の事は雨嵐って呼んで?俺もありさって呼ぶから。 転校は親父が転勤になってさ。まあでも前の学校つまんなかったしちょうど良かったかな。お陰でありさとも出会えたしね。」 ありさは少し頬を紅らめた。 「えと・・わ、私も雨嵐と話せて嬉しい・・・かも。」 ありさの反応を見たくて言った言葉だがどうやらいけそうだな。 「あ、でもなんでつまんなかったの?」 「いやあ、恋愛関係でうまくいかなくてさ。」 「あー、雨嵐モテそうだもんね。」 「はは、そんなことないよ。」 「こらお前ら仲良くなるの構わないが今は休み時間じゃないぞ!」 「あ、すいません。」 さすがにうるさかったのか注意をされ謝る。 「帰り暇だったら遊びに行かない?」 小声で話し掛けると小さく頷いて俺だけに見えるようにブイサインで応えてくれた。
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