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それではそろそろこの世界の事について纏めてみるとしよう。
「勝手にメタるな」と文句が出ようと致し方なし、私の事は天の声とでも思って諦めてもらいたい。
はてさてまずはこの世界を大まかに説明しようと思うが、この世界実は今正に戦争が起こるのではと緊張の真っ只中であった。
大陸の三分の二を掌握している『パーサナック』と残りを治める『モントリア』の間には未だに小競り合いはあったとしても大抵は平凡平和な時が続いていた。
しかし大国『パーサナック』決して一枚岩ではなく、病に伏せ今にも亡くなりそうな現国王の跡継ぎ問題で大いに揉めているのだ。
宰相『カサエル』率いる政治家知識人がこぞって持ち上げている第一王子の『クレスト』
大将軍『ハンニバル』率いる武人軍人が持ち上げている第二王子の『トーラス』
そして民衆から絶大な支持をうけている第一王女の『アイリス』
普通は第一王子が跡を継いではいお終いなのだが、この第一王子のクレスト誰もが口を揃えて言う程の暗君であり、「そんな奴に国は任せられん」と将軍達は才気麗し第二王子トーラスを持ち上げているのである。
実質クレストとトーラスの一騎打ちであるが、肝心の国民達はこぞって第一王女アイリスを推しているのだ。
どんなに下々の者であっても平等に慈愛を振り撒くその姿は民衆の心を鷲掴み。
実は当人、女が国を持つなど古今東西聞いたことがなく、「自分は権力争いをする必要もないし所詮自分の権力でもない」と王族らしからぬ態度をとっていたお陰で、王子達を持ち上げている者達からは跡継ぎにはならないであろうが正に目の上のタンコブであった。
……おっと、今の説明を聞いて疑問に思った者もいるであろうが、別にこの世界は日本でもサムラーイの世界でもない。
大抵の者は金髪金目の西洋人風であり、ジュウべエのように黒髪の者は居るには居るが少ないのである。
まぁ、いってみれば和風と西洋風が混じったような世界なのである。
……ではそろそろ世界の説明は終わりにしてその他の説明は追い追いしていくことにしよう。
それでは駆け出し剣士ジュウべエの方に視点を戻すとしよう。
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