如月陽司

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 だからな、さっきの幸一の電話も冗談やいたずらじゃなく、本気の本気だ。  俺の知り合いは、天気予報より俺の行動スケジュールを重視しやがる。  ……俺だってな、憧れはあるんだ。  ロマンチックな星空の下で愛を語ったり、とてつもない絶景の思い出を彼女と共有してみたいってな……。  馬鹿らしい望みだと思われるのは分かっている。  だが、俺の気持ちなど誰にも分かりはしない。  分かれなんて無理言うつもりもないしな。  おっと、誰だ? 先が読めたみたいな顔してるのは?  俺に匹敵するレベルの晴れ女と出会ってハッピーエンド……か?  どっかのお伽噺みたいだが、俺にそれを笑う資格はない。  実際に妄想したことだってある。  だがまあ今は内緒にしといてくれると助かる。  こんな俺でも、一応彼女がいる。もちろん、デートの日は常に雨天だけど……。
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