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2年に進級したからといって、何かが劇的に変わるわけでもなく。
僕たちは着々と一般基礎学、防衛基礎学を学んでいった。
そして5月。ゴールデンウィークも過ぎた頃。
体調が優れなくて、保健室に行って体温を測ったら38度超え。
寮で休んでいろと教官に言われて、早退することにした。
ゴールデンウィークは北海道に帰省していた。涼しい北海道から東京に戻ってきて、気温の変化にやられたのかもしれない。
寮に戻ろうとバッグに教科書や訓練服を詰め込んで帰ろうとしたら、バッグが机にガコン、と当たった。
鳥原の席だ。
机が傾いて、バサリ、とノートが落ちた。
「国語」と書かれた、学院指定のノート。
表紙に校章のマークがついている。
机の中に戻そうとノートを手に取った。
中を見たのは、本当に偶然だった。
目に入ったのは、日付と、「遠藤マン」という単語と、僕の名前。
自分と親友の名前が書いてあったら、誰だって中身が気になると思う。
僕はノートをパラパラとめくってそこに書いてある内容を読み出した。
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