The changing world

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東都防衛学院2年2組。 昼休みだからか、教室内にいる生徒の姿はまばらだ。 「せーの」で僕と長太郎は互いの健康診断書を見せ合う。 遠藤長太郎……身長170センチ。 そして僕、眞柴想一……身長168センチ。 長太郎がガッツポーズをし、僕はがっくりとうなだれる。 くそっ、負けた。 1年のときは長太郎の身長は僕より低かった。 それがだんだんと追いついてきて、2年になった今じゃ、この結果。 僕の名誉のために付け加えておくと、僕だって身長は伸びている。 長太郎の伸びる割合が僕より大きかったっていうだけだ。 浮かれる長太郎にイヤミのひとつでも言ってやる。 「視力は僕のほうがいい」 まあ、僕も長太郎も眼鏡をかけてるから、正直なところ、裸眼の視力が良くても『だからなんだ』って話なんだけどさ。 「長太郎、お前さ、髪の毛切ろよ。目に入ったら視力、余計に悪くなるぞ」 僕はそう言って、長太郎の髪を眺めた。 入学した時はスポーツ刈りに近かった長太郎の髪は今や伸び放題でセミロング状態。 前髪が落ちてくるからとヘアバンドで止めている始末だ。毛先ははねてワカメみたいになってしまっている。 「そんなんじゃ、ヒーローっていうより、ダークヒーローだよ」 「ダークヒーロー?」 『ヒーロー』と聞いて、長太郎が反応して身を乗り出してきた。
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