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長閑、と云うより嵐の前の静けさ、と云うのが正しいのであろうか、兎に角静かで穏やかな風が吹く白昼に大きな声が響き渡った。 「賊よ!賊!!捕まえて!!」 その後、布で頭を被った集団が暫くして捕らえられた。 「貴様等!我等があの偉大なる天空の大帝国クエレブレの尊き民とわかっているのか!! そんな布は取って、よく顔を見せろ!」 威勢よく喋っていた男が布を剥いだ瞬間、その場には悲鳴が上がった。 「あ、悪魔よ!!悪魔の生き残りだわ!!!」 「まさか本当にまだ居たなんて……!」 「早く殺してしまって!!」 「覚悟しろ!!悪魔!!!」 そう言って斬りかかってくる男を、黒い髪の集団は赤い目で静かに睨み付けていた。 斬られる。 その次の瞬間、その場に高い金属音が響いた。
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