路地裏の片隅

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「どうしたんだい?」 僕が声を掛けると、震えた声でこう答えた。 「迷子になっちゃったの。」  子猫は泣き出しそうな目で僕を見ている。  僕は視線を下に向けた。四本の足が小刻みに震えている。
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