黒、白、赤

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けど彼女はスカートでもあったので、誰かが来る前に助けなければならなかった。 「……ほら、手」 だから彼女の逆さになっている顔の横まで歩いていってやり、手をさしのべた。 「……」 彼女はぼくの顔、それから手をにらみつけて、彼女も手を預けてきた。 つかんで、ひっぱりあげてやる。 「……はあ」 「……なんか、ごめん」 「ほんとだよ……なんなの、もう……」 彼女は切株に座りなおしている。 ぼくはその正面で正座していた。
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