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PM3:21
「ここは…?」
目を覚ました香織はぼんやりともやのかかったような頭をなんとか起こし辺りを見渡した。
所々から差し込む日差しが照らすその場所はそれでも薄暗く、すぐにはそこがどこなのかわからなかった。
上手く力の入らない身体を起こし、なんとか壁伝いに歩いて見ると、そこが狭い小屋のような空間である事がわかる。
特に置かれている物は何もない。
いや、小屋の隅、一層薄暗い場所に小さなテーブルのような物が見える。
段々と暗さに慣れてきた目で香織がそこに近づくと、テーブルの上に数枚の紙と携帯電話が置かれている事に気づいた。
恐る恐るまずはその紙を手に取った香織は、それが読めるように漏れた光の元に移動した。
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