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「ではでは。まず付き合うの段のプロローグね。さて、出会いの場を増やし、この人と思える人がいて、愛を…精神的なものですが、教えあいましたが、彼女は家庭の事情で結婚できず、付き合うに至らずに終わりました。後、町田くんはお見合いで、『この人ならあの時と同じように存在を愛せる存在になるかも』と思える相手に出会いました。さて、付き合うには?」
さと子さんは中々理解が遅い俺のために、具体例を出してくれたようだ。いよいよ付き合うためのテクニックだな。
「そりゃ、『付き合って下さい』って言えばいいんじゃない?」
「そうよ。」
さと子さんの言葉が続かないので、俺は聞き返す。
「え?終わりっすか?」
「最後は付き合ってって言わなきゃ付き合えないわよ。でも、それ以前に、彼女にイエスと言わせる男にならないとね。」
「あ~。それは難しいね。」
「なんでよ?」
俺の言葉にさと子さんは少し攻撃的だ。
「だって、顔もよくないし、稼ぎもよくない。いい年なのに勤続年数も浅いし、貯金もない。女性は結局、顔がいい男が好きでしょ。」
「それだとまず、付き合えない理由を、女性のせいにしてるわよ?初めて会う女性に、付き合ってもいいと言わせるには、相手にとって魅力的な存在に、自分が努力してなるしかないのよ。特に町田君は、人口の多い男性ですからね。それに、自信も大事。さっきも自己肯定は必要だと言ったけど、自信過剰もいけないけど、俺なんか、と思ってる男性は、魅力的には映らない。だからこそ、自分を磨いて、自信を持たないとね。」
「それに、顔やお金だけに女が魅力を感じるかって言ったら、違うよ町田君。そうじゃないよ。」夢子さんが口を挟む。さと子さんが夢子さんをけん制する目をした。そうだよ、みんなで俺を責めないでくれ。
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