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「てか・・このヅラ結構いい作りしてんだな・・・」
幼馴染を見つめるのもあきた俺は、変装グッズを手にしていた。
するとさっきまでのしおらしさはどこへいったのか
「そうでしょー!!!俺結構良い奴選んだと思うんだよね!!!!特にこれ!王道転入生っぽいヅラ!!!!!!!!」
「オウドー??このヅラが???」
テンションが急に高くなった幼馴染に渡されたのは、モジャモジャの・・・どこから被ればいいのか分からない、ただの髪の毛の塊だった。
「そうだよー!こう見えても通気性もいいし・むれない!!!人毛を使ってるからどこからどうみてもヅラだと分からないの!!!」
一押しなんだから!
と興奮気味に言われた。
こんなモジャモジャに金を使うなんて・・・幼馴染はどうかしている。
「別に俺は変装なんか・・・」
「だーかーらー狼にぱっくんちょだれちゃうんだってばー!!!何回言えば気が済むのさ!お願いだからこのヅラかぶって、瓶ぞこメガネつけて、副会長イベントで『笑顔が嘘くさい』っていって攻略してから、食堂イベントで会長とかその他もろもr」
「あーうるさーい!!!!!!!!!!」
「うるさくなんかないよ!俺はゆきちゃんの為を思ってだな!」
「途中からお前の願望まるだしだったぞ!」
なんだよ食堂イベントとか副会長イベントって!普通初対面の人間に嘘くさいっていったら失礼だろうが!
「王道だから失礼とか関係ないの!」
「だーかーらー俺の心と会話すんじゃねぇよ!」
--ゲシゲシ
「いたーい(゜´Д`゜)」
「とにかく・・・俺は変装しないから。じゃっ飽きたし俺は帰る。」
急に話があるからと呼び出された挙句、この状態だ・・・
収集もつかなくなっているので、俺は早めに退散しようと部屋からでようとした
「あっちょっと待ってよ!!!!『アイツら』が学園にいるんだってば!!」
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