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そんな彼のいつもどおりの朝になる予定だったが今日、4月2日は違った。
想一が登校していると
「想一!いくぜ!ヒーローキック!!!」
黒い影が飛び蹴りをしてきた。咄嗟に想一は避けて、カウンターのバンチをいれた。
「あ、長太郎じゃないか。大丈夫か?」
「自分で蹴っておいて何を言う!!!」
この少年は遠藤長太郎と言い、ヒーロー好きで一年の時のクラスメイトで、今年も一緒のクラスになった奴である。
こう見えても長太郎は勉強もスポーツも万能である。
ここまでは大していつもと変わらなかった。
長太郎とともに学校へ向かっていると路上に一匹の猫がいた。
そのとき、ゴゴゴゴ………という音が近づいてきていた。
想一は猫の身を案じ咄嗟の判断で猫を抱え、
まるで映画のスタントの様に車を飛び越えようとした。
ここで想一が一つ大きな勘違いをしていることに気づかなかったことが命運を分けた。
「きゃっ !」
突っ込んで来た物からそんな声が聞こえ、そして想一は走っていた物に弾かれた。
そして想一は気絶する寸前にこんな言葉を耳にした。
「イズ ディス ア チャリオット?」
その言葉の事実より長太郎が英語を正しく言えてることに驚き、世界が暗転した。
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