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想一が目覚めた時はもう一時間目が始まりそうであった。
(ん~・・・痛っ!?あ…そんなことより猫はっ!?)
保険室で寝ていたようだった。そしてベッドに一枚の手紙が置いてあった。内容は
(お二人で精々楽しめよ?)
と短い文章だった。
「宛名は謎のヒーローX・・・長太郎からか。二人…?誰のことだろ?」
辺りを見渡すともう一つのベッドのカーテン越しに人影が見えた。
想一はこのときこの日最大のミスを犯した。好奇心が危機感を上回りカーテンをめくってしまった。
「あ・・・ああ・・・猫可愛い。。。何と名付けようかしら!!
……ラプルと名付けましょう!!」
昨日クラスメイトになった橘 和美が猫に迫っている光景があった。彼女は学校で社交性があり冷静沈着な人として知られていたので想一は
「えっ ?」
と声をあげてしまった。
当然彼女はこちらを向き、目があった。そして次の瞬間彼女に頭を蹴られ本日二度目の気絶をした。
気絶する前に想一が最後に目にしたのは猫の絵柄の布だった。
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