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「ほらぁ、早くぅ」
亮が耳元に息を吹きかけながら囁く。
「………っ、」
あたしは耳が弱い。
後ろから亮があたしに密着しながら玄関へと導く。
そし、玄関をあけたのは、亮だった。
あたしに密着したまま。
先にピザを受け取り、あたしに渡す。
いつのまにか財布を取り戻した亮はあたしをくるっと回れ右させて、亮で隠れるかたちになった。
動けなかった。
安心した。
支払いを終えて、玄関が施錠される。
亮がニッと笑った。
「見せたかった?
下着も着けずに、悪い女だな?」
あんぐり、口を開けそうになる。
………亮が無理矢理っ!
そう言いかけたあたしに、キスを軽くして口を塞ぐ。
「ほら、ピザ食うぞ」
あたしは慌ててソファーに戻っていった。
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