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夕陽が部屋に射し込む。
夕陽ってキレイだから好きだ。
そして、
いまあたしは、亮とともに夕陽に照らされている。
ふたりの肌を夕陽によってオレンジ色に染められている。
亮の甘いキスと抱擁は続く。
あたしも抵抗はしなくなっていた。
逆に亮を求めた。
あたしの知らないあたしが、亮によって露になり続ける。
暫くすると、亮とは少しちがう、人工的な異物感を感じたが、
再び気だるい状態のあたしには、あまり気にならなかった。
ソファーの隣のテーブルには、ウイスキー。
亮はそれを軽く口に含むと、
「ツマミが要るな?」
と言った。
「簡単なものでいいから、用意できるか?」
「うん」
「じゃあ、頼む」
あたしは起き上がり、キッチンへと向かう。
異物感はまだあった。
そんなあたしに亮が耳元にきて囁く。
「言うこときいてりゃ、大丈夫」
「?」
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