出会い

6/15
前へ
/359ページ
次へ
「あー、スッキリした」 スッキリした、って……………… あたしはまだ気だるい。 なにひとりで、スッキリしたとかゆってんの。 抗議しようと思ったが、 あたしは再び亮に抱き寄せられた。 「なぁ、美優?」 「な、なによ」 「どうせ予定ないんだろ?せっかくの土日だ。俺がお前をしっかり仕込んでやるからな?」 そう言ってニヤリと笑った。 ゾッとした。 この男、危ないかも。 普通にサラリーマンのクセに、多分、亮はいわゆるSと呼ばれる部類なんだろう。 「お前はMだ。 間違いない。ちゃんと開花させてやるよ」 そう言ってベッドから出ていく。 シャワーに消えた間に、あたしは脱走しようと、洋服を探した。 ……………ない? あたしは裸のまま、呆然となった。 やがて亮が部屋着を着てでてきた。 裸のまま、呆然と座りこんだあたしを嬉しそうに見下ろした。
/359ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2083人が本棚に入れています
本棚に追加