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「脱走しよとした?
100年早いんだよ、バーカ」
そういって、
思い出したように振り返り、あたしに言った。
「シャワーでキレイにしてこい。
美優の臭いでメシが不味くなる」
はぁ?
でも確かにお酒の臭いと…………
昨夜から亮にいいようにされたせいの、あたしの女としての臭い……
いま、シャワーに行かないと、入れさせてもらえなくなる。
そう直感してあたしはバスルームへと駆け込んだ。
背中のむこうに、亮の笑い声がする。
あたしは、何度も何度も繰り返してシャワーを浴びまくった。
亮と同じ匂いになるのは躊躇したが、
亮の使っているボディーソープにシャンプーにコンディショナー。
お酒と女としての臭いよりはマシだ。
洗い終えて、ふと目がいく。
え、香水つけてんだ。
ふーん。
とりあえず、さっぱりした。
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