第一章、忘却の紋章

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「アルマ姫の紋章を【コピー】し、彼女の【力】を相殺しようと考えましたわね?  ですが、それは無理ですわ。他の紋章とは違い、アナタですら【複写】できない。  だから最強であり、最悪な紋章……それが忘却」 「だったらどうする?あれだと脳に負担かけすぎてすぐにどかん!だ」 「手はなくはありませんわ。ただしアナタの助けが必要ですが」 「アルマを助けるためだったら何だってするよ」 「くすっ……  そのお言葉、忘れないでくださいね」 アーシャの笑いに嫌な予感を覚えるイザナ。 「アーシャ、やっぱり――」 イザナが断るよりはやく。 風がイザナを包み込んだ。 「なっ……アーシャ?何をしたんだ?」 「体に影響はありませんわよ?ただ風でくるんだだけですから」 「目が見えないからキミの言葉を鵜呑みにして信じられないけど」 「マスター。男は度胸!当たって砕けろ!ですわ」 「砕けることをマスターにさせる気?」 「ふふ……マスター、愛してますわ♥」 微笑んだアーシャは呪文を唱える――しかしその呪文はまったく効果はなかったが。
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