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僕の名前は大野ゆうき。
中学2年生。父の仕事の関係で引っ越すことになった。
今日からこの街が僕の街。少し不安だけど、きっと楽しいことが待っている。そんな気がした。
引っ越しの作業が一段落して、少しこれから住む街を歩いてみた。
木々と街が共存し、木漏れ日の光が街を輝かせその光景はとても幻想的でどこか懐かしい。この通りだけ時間がゆっくり流れているように感じた。
しばらく歩いていると小さな公園があった。そこからは都会を見下ろすことができる。
横のベンチにノートが置いてあった。表紙には日記とだけ記されている。
(忘れ物かな…)
『〇月□日。今日、部活でケガしちゃった。これから練習出来なくなると少し不安。はやく治るといいな。』
色ペンで書かれていて、もち主が女の子だとすぐにわかった。
取りに戻ってくるだろうと思いそのままベンチの上において公園をさった。
(明日は学校。楽しみだな)
翌朝、学校に行く道はあの公園の前を通る。
(日記まだあるかな?)
少し気掛かりではあったが新しい学校のことで頭がいっぱいだった。
長い坂を登り学校に着いた。
先生に連れられ自己紹介が済み自分の席についた
僕の席は一番後ろの窓側の席。
新しいクラスに入り、緊張している僕に隣の席の女の子が声をかけてくれた
女の子 『大丈夫?』
僕 「うん。大丈夫。」
なんてこともないその言葉がなんだかとても嬉しかった。
僕 「ありがとう。名前は?」
女の子 『私の名前はあやか よろしくね。』
ほんの少しの会話がいつの間にか僕から不安を消しさっていた。
ふと窓の外を眺めた。
そこからは公園が見える。
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