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学校を出て、いつもの長い下り坂を二人で歩いた。
あやか 『学校少しは慣れた?』
「まだ…でも、クラスはいい人ばかりだからすごく安心だよ。」
『ゆうき君だったら、きっとすぐに慣れるよ!』
「うん!ありがとう。
…これからドコにいくの?」
『ひみつ!!』
「えー!?なんだよそれ?」
彼女のあどけない言葉に思わず笑ってしまった。
雨上がりの街には、まだ所々に水溜まりが残っている。
水溜まりに反射した陽の光が
いつもとは違う街をみせていた。
目の前で彼女は水溜まりを飛び越えて遊んでる。
そんな彼女の後ろで、
僕も歩道にたまった水溜まりを飛びこえた。
なんだか、とても楽しかった。
しばらく歩いていると途中で彼女が足を止めた。
『ここだよ!』
そこは…
木と木に挟まれた一本の長い路地だった。
ずっと奥の方まで…
木が立ち並んでいる。
そして、そこは常に風が吹いていて
小さな風の通り道となっていた。
僕はおそるおそる足を踏み入れた。
(この先に一体何があるのだろう?)
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