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桜姫がゆっくり目を開けると、そこは見慣れた景色ではなく、どこか知らない町の路上だった。
自分は雨の中座り込んでいたのか、髪も制服も濡れ、スカートにいたっては泥だらけになっていた。
知らない場所に一人ぼっち。
冷たさと恐怖感から体が震えた。
「…とりあえず雨宿りしなくては…」
桜姫はとぼとぼと頼りない足取りで雨宿り出来そうな場所を探した。
しばらくすると大きな木が見えてきた。
桜姫は大きな木の下に移動し、ガタガタ震える体を両手で包みこむようにして体を丸めながら座り込み雨がやむまで待つことにした。
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