第1話 平等な社会

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僕が票を入れた候補者は、圧倒的票差で当選した。 彼は就任後、早速政策を打ち出した。 その内容は 企業の国営化 私有財産制の否定 給料の一律化 なにやら共産主義めいた政策だが、僕たち大半の国民は非難することなく受け入れた。 異常な格差と競争に、僕たちは疲れていたのだ。 政策に反対した人はどうなったかというと、いつの間にか姿を消していた。 まったく、愚かな者たちだ。 国民のために、身を粉にして働く大統領の邪魔をするから、秘密警察に抹殺されるんだ。
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