ある日

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帝王様の手が、俺に伸びてくる。 ジッとしていろと言われたけど、言われなくても動けない。 何をしたのか全く分からないが、自分で自分を恨む。 あまりの恐怖に目を開けていられず、ギュッと力を込めて瞑る。 〈もういいぞ〉 またも念話が送られてきて、恐る恐る目を開ける。 だけど、次に送られてきた念話に力が抜けた。 〈外で寝ていたのか? 頭に葉がついていたぞ〉 俺の頭についていたらしい葉を渡される。 自分でも『こんなに早く動けたか?』ってくらい、早く手を出せた。 「あ、ありがとうございます!」 声が裏がるのも気にしていられない。 俺の頭についた葉をとってくれるなんて、正直、帝王様は俺達みたいな隊員には目もくれないと思っていた。
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