5290人が本棚に入れています
本棚に追加
〈寝るのは構わないが、風邪をひくなよ?〉
そう念話が送られてきた後に俺の肩を軽く叩き、そのまま去っていく帝王様。
「は、はいっ!
ありがとうございます!!」
その後ろ姿に声をかけ、深くお辞儀する。
(感激だ!
あの帝王様が声をかけてくれた)
でも、感動していた気持ちはすぐに恐怖にかわる。
帝王様のすぐ側に立つ守護者様から、俺に向けて殺気が放たれているからだ。
守護者様は俺達に対して偉ぶったりもしない、いい人だ。
礼儀正しく、俺達のような隊員にも目を向けてくれる。
でも今、それは成りを潜め、威圧感バリバリの殺気に満ちている。
とてもじゃないが、口を開く事すらできない。
最初のコメントを投稿しよう!