最後のわがまま

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あれから数日、学校から親、親から私へと、妹の死は伝えられた。 学校に来ず、心配した同級生が訪ねたところ、既に亡くなっており、衰弱死だったそうだ。 あの子が死までの間、どんな風に過ごしていたのか、何を思って過ごしていたのかは、とても想像に堪えない。 遠くの地にはるばる出向いて、名前も知らない彼氏の墓参り、そんな無茶を私にやれというのか。 移動費がまず馬鹿にならない上、出向いた先で死人のプライベートを調べるという厚顔無恥な真似をしなければならない。 それでも私にやれというのか。妹の心を奪った男のために、事をなせというのか。その妹を心から愛していたこの私に、やれというのか。 「……最後のわがまま」 ……有給、取れるようにしておかないと。
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