5年目のシルバーリング

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 彼女は電車に乗るのを諦めたのか、僕のいる方向に歩いてきた。何か思い悩んでいる様子だった。 「どうかしましたか?」 「えっ。」  彼女は驚いた。 「あっ、すみません。何か思い悩んでいるようだったので。」  彼女は一瞬、視線を下に向けた。
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