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太陽が赤くなってきた頃に、マスターの部屋のドアが叩かれた。
「入っていいよ。」
入ってきたのは、昼に出て行った3人だった。体に傷をおっているが、すり傷や小さな切り傷しかないので大丈夫だろう。
「おかえり。どうだった?」
軽く聞いてみると、ガクがため息をつきながら説明してくれた。
「依頼が3匹だったから、そこについてすぐに倒したんだ。でも、予想以上に群れの規模が大きくてな…まさか50も倒す羽目になるとは思わなかった。」
「50ですか?そんなにたくさんいるとは報告がきていませんでした。せいぜい10匹程度だと思っていたんですが…」
「3人で50匹とかすごすぎるだろ。俺より上のランクをあげるべきだと思う。」
50とか既に乱闘じゃん。その規模になると隊列取るのが難しくなるからな。それを3人で切り抜けたのは、さすがトップ3というところか?
「そうですね。君たちならSーでも大丈夫でしょう。ギルドカードを預けてくれますか?登録し直して、二つ名をつけなくてはいけないので。」
マスターが3人のカードをもらうと、明日の昼にはできると言った。二つ名は大体マスターが決めてくれるので問題はない。
「じゃあ、俺達は帰るな。おやすみ、マスター。」
「おやすみなさい。気をつけて帰ってくださいね。」
「「「おやすみなさい。」」」
そしてマスターの部屋から出て、さらにギルドの外に出ると、3人の喜びが爆発した。
「「「やったーーー!」」」
「俺達がSー!?信じらんねぇ!」
「私も、まさかシルバーウルフをあんなにたくさん倒せるほど力がついてたとは思わなかった。」
「テル先生ってやっぱすごいな。俺達をこんなに強くしてくれたんだから。俺、テル先生を尊敬するわ。」
3人はものすごく嬉しそうだった。
「よかったな!俺まだまだそこまで遠いから、早く追いつける様に頑張るわ!」
その流れに乗ると、さらに話は盛り上がって、俺がランクアップのお祝いに夕ごはんを作ることになってしまった。なので、帰りに食材を買ってから帰った。
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