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「あ、暗夜!おはよう!」
「おはよう。今日も朝から元気だな。」
「そういう暗夜は眠そうだが、大丈夫か?」
「たぶん大丈夫だ。調子に乗って、夜中に本を読みまくるのはいけないな。ついつい夜更かししてしまう。」
「暗夜らしい。」
俺達は教室に入ると、それぞれの席に一旦行ってカバンを置いてすぐに俺とカイトの席に来る。
「なー。また[黒猫]が現れたらしいぜ?今度やられたのは中流貴族だってさ。」
「ん?またか。」
「そう。そいつ、最近急に税を大幅に増額し始めてた。」
「…なんでそんな急に?」
「あー…たぶんあれだろうな。奴隷市場が解体されたせいで、そこに出品してた貴族のやつらは収入が減ったんだろう。まったく…普通に暮らしていれば税を大幅に増額しないでもやっていけるのに…」
3人がやれやれと首を横に振っている。かなり今回の行動に呆れているようだ。
「ふーん…貴族もピンキリなんだな。」
俺は、3人の話を聞きながら(情報ゲット!)とか思ってた。昨日のやつは、奴隷市場に出入りしてた記録がなかったからな。奴隷関係だとは思っていたが、まさか出品する側だったとは。それなら直接市場に行かなくても、受け渡しができるようなところへ行けばいいからな。
「…お、テル先生来たぞ。早く座らないと面倒な事になる。」
少し離れた席のガクとメイに知らせ、2人が席に座ると同時に教室のドアが開いた。
「よし、今日も誰も休みいないな。言う事はない。強いて言えば、授業はちゃんと受けろ。特にそこのハーレムども。」
足早に入ってきたテル先生は、貴重な睡眠時間を確保するために早口で話すと、注意をしながら光輝引きいるハーレムを指差した。そして、教卓に伏せるとそのまま夢の国へ…
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