黒猫

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「…先生寝たな。」 「そうだな…まぁ、1時間目が始まる時に起こせばいいさ。ちょうど先生だから。」 ハーレム達は何か先生に対しぎゃあぎゃあと喚いていたが、俺が先生のために防音機能が付いた結界を張ったので問題なし。他の生徒は、宿題だったりレポートだったりを頑張っている人や、近くの席の奴と話しているのがほとんど。平和な日常だ。 「あー…俺って、ある意味リア充だわ…」 思わず口からその言葉が漏れるくらいリア充だ。………そう思うと前の世界はひどかったなぁ…毎日誰かしらから刃物を5本以上投げつけられてたし、持ち物は全部ロッカーに入れてカギをかけないと中身が悲惨な結果になってクラス中にばら撒かれてたし、下駄箱は入学式の日しか使えなかったな…次の日には既に何か得体の知れないものが栽培されてたから。 「…平和だ…」 ぼやーっとそんな事を考えていると、光輝の元からハーレムの中のユキ=サンダーがズカズカとこっちにやってくる。 「そこの見た目がオタクなお前!あの怠惰教師の結界を解け!あれはお前がやったのだと光輝が言っていたぞ!」 「…嫌だ。」 「何故だ!私は上位貴族のサンダー家の長女だぞ!?平民のお前に拒否権はない!」 …半年くらい大人しかったんだがな…ウザさ増し増しだな。 「……………」 「貴様!何か返事をしろ!」 「…"時間だね"」 「…は?」 キーンコーンカーンコーン… 授業開始の鐘が鳴った。それを結界の中で反響させてテル先生を起こし、結界を解く。 「解きましたよ。」 「くっ…」 ユキ=サンダーはものすごい悔しそうな顔で席に戻っていった。あ、さっきのセリフ、あれ元ネタわかる人いたら俺尊敬するわ。 「あー…時間か。暗夜、感謝する。」 …バレてるし。何故だし。 「…なんの事ですか?」 「…ふぅ…まぁ、いいや。めんどいし。あー…授業始めっぞー。」 …集中するか…
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