第三話 『人間との交流』

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僕は穴に入った後、上も下も分からない黒の空間を目ではない目で見る。 暗闇で何も無いはずだけど、空色の無数の粒子が集まり川のように、なっているところを見つける。 人間界の空間の魔力は僕の目で見ると空色、魔界では紫色なんだよ、だから人間界に行く道がわかる。 「あれは……珍しく金色の道が出てるなぁ」 僕が空色の道の上を歩いていると、遠くに金色の粒子が舞っているのが見えたけど、あれは綺麗だけど近づいちゃいけない。 本能で無理だと思ったけど、幼少の頃綺麗で近づいたら意識が遠退くし、気づいたらベッドの上で一ヶ月も原因不明で昏睡だってさ、怖い怖い。 空色の道が途切れているところが出入口が開ける場所で、僕は見つけると「開けゴマァァア!」と気合いを入れ穴を開く。 穴から出ると森の中で道すらないところに出た。 「此処は何処かな?」なんて考えていたら悲鳴が聞こえてきた、なんか行きたくない。 女性みたいに高い声なんだけど、無理に作ってる感じで、ちょっと気持ち悪い。 僕はちょっと考えてみたが、豪快な悲鳴の聞こえる方へと、のんびり歩いた。
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