第八話 『侵入』

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「それでは、今使用可能な魔法を空に向かって放って下さい」 僕が可能な魔法っていったら、いろいろあり過ぎて悩むけど、目立ちすぎても目をつけられて動きにくくなるよなぁ。 水属性の派生に氷があるあら氷で何か作ればいいかな? 「じゃぁ、イッキマース!アイスアート!」 僕は空気中の水分を集めて三メートル程のドラゴンを氷で作り出した、ドラゴンは空へ飛び砕けて消えた。 まあまあかな、ついでに言えばこのドラゴン維持したまま動かせるんだよね、動かしたらやばそうだからしないけど。 「お見事ですね、水属性でここまで魔力のコントロールが上手い人はなかなかいませんよ。試験は合格です、Aクラスに編入してもらいます」 「やったね、ところで学園長?僕の名前聞かないの?」 「あー、忘れてました。お名前はなんですか?」 「僕はエクレア・ローランドだよ!学園長よろしくね☆」 学園長は僕の名前を聞くと少し笑って「お似合いですね」て言いやがった、笑うとか失礼でしょ! 「なんで笑ったの?」 念のために言っておくけど、僕は嫌なことは結構はっきりしている方だということ。 「そうですね、とても可愛らしい名前だなと思ったので、つい笑ってしまいました」 「なんで、可愛らしいと思ったのかな?」 「お菓子の名前にエクレアと……」 僕は学園長の鳩尾に一発、首に一発、ムカツクから顔に一発入れて異空間にぶち込んだ。 学園生活は思ったよりも先になるかもなぁ、と思いながら僕は学園の門を堂々と潜り街へ入り人ごみに紛れ込んだ。 ムッシュなんて拳万された翌日にお詫びとしてエクレアなんか持ってきやがって『馬鹿にしてんのか!』と言ったら『エクレアが好きなのかと』だってさ、アイアンメイデンにぶち込んでやったよ。 全く、どいつもコイツも僕の名前はお菓子に直結するんだから嫌になるなぁ。
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