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「誰だね、私にぶつかってきた輩は!即刻首を切り落としてしまえ!!」
あー、この声とか叔父さんか……。
「あのさ、ぶつかったの僕なんだけど、それでも首を切り落とすのかな?ねぇ、シュナウザー?」
僕は怒りを込めた声色で叔父さんを威圧しながら、叔父さんの家来の鎧を身につけたお兄さんにも冷たい眼差しを向ける。
叔父さんはシュナウザー・ベルト、金髪で赤い目で丸々と肥えた豚のような顔と身体だ。
僕の名前なんだけどフルネームはエクレア・クッパ・ロードランドで、ロードランドは国の名前でもあるんだよ。
ちなみにクッパは父さんの名前で、魔族の貴族は代々父親の名前を入れないといけないって決まりがあるんだよね。
叔父さんは王族と一般人の混血だからシュナウザー・ベルトなんだよね。
「陛下!?申し訳ありません。私としたことが取り乱してしまいました。陛下、お怪我はありませんか?」
取り繕った汚い笑顔を僕に向けて、手を差し出すのは分かっていたけど、気持ち悪いなぁ。
僕は手を取り起き上がると「ありがとう、急いでいるから」と言ってトイレに駆け込んだ。
「汚い、汚い、汚い……」
アイツの汗が手に付着していると、気分が悪くなる!気が済むまで洗うと手がヒリヒリする。
ちょっと、洗いすぎたかな?
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