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こんなふうに、時間を殺しながら生きていた私にも、
夢中なものがあった。
「小悪魔ageha」。
洗練された水商売の女たちは、私からしてみれば憧れの存在だった。
たかが水商売、されど水商売。
水商売にもランクがある。
ウチの母親は最下層の水商売女なんだと、agehaを読んで思った。
ブスでババアの風俗女。ビールっ腹が醜い、下卑た女。
agehaで微笑みながら写真を撮られている女に、そんなヤツはいなかった。
バカそうだけど、ゴージャスで綺麗な女たち。
私は思ったんだ。
私は数学や英語ができないから、フツーに生きてっても大した収入は得られない。
バカでも美しけりゃ許される世界があるんなら、
そっちにいくのが良策だって。
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