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ムスッとした結くんのほっぺたを指でつつく。
「なんだよっ」
「手、つないで帰る?」
「あ!?なんでんなこと……」
「ほら、早くしないと俺の手が遠くなっちゃうよ~。いいの~?あ~結くんから離れてく~」
結くんから遠ざけるようにワザと手の平をヒラヒラさせると、結くんはガシッとつかんでギュッと指を絡ませた。
「……やだ。つないで帰る」
「ちょ、結くん、顔真っ赤にしてそういう可愛いこと言うと襲うよ?ここで」
「なっ、ここではやめろ!」
「てことは……おうちならいいってことだよね?俺に襲われたいってこと?気持ち良くしてほしいってこと?たくさん触ってほしいってこと?ねぇねぇ結くん、ちゃんと言って?」
「んなこと聞くなバカ!!!!」
ツンとしてみたりデレたと思ったらまたツンとしたり、結くんはコロコロ表情が変わる。
そんな結くんを見ていたからか、最近は俺もちゃんと感情が顔に出るようになってきたよ。
すごく、幸せ。
ずっと僕のとなりで笑っていてほしい。
僕も、君のとなりで笑うから。
そんな幸せで明るい今の俺たちには、向日葵がきっとピッタリだと思うんだ。
なんでかって?
結くん、
向日葵の花言葉はね、
あこがれ、熱愛
だよ。
「結くん結くんっ」
「なんだよ!」
「大好きっ」
*End.*
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