君と僕と向日葵と

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「プレゼント用にしてください」 「はい、かしこまりました。他のお花は大丈夫ですか?」 「はい、これだけで大丈夫です」 つい数日前に、うちの高校は夏休みに入った。 毎日結構忙しいんだよね~。 結くんのこと考えたり、結くんと今日はどんな風にイチャイチャしようって考えたり、結くんの一番感じるポイントってどこだろうって考えたり、 つまりは、毎日結くんのことしか考えてない。 だって結くんのこと超好きなんだもん。仕方ない。 結くんといると必要以上にベッタリくっつく。あ、もちろんおうちでだけど。 テレビ見てるときも後ろから結くんをぎゅう。 お料理してるときも後ろからぎゅう。 掃除機かけてるときも後ろからぎゅう。 トイレ行くときは…… 「トイレくらいひとりでやらせろ!」 ……って、怒られたからガマン。 とにかく俺は磁石のように結くんに引っ付いている。 引っ付いては、 「頭なでてー」 「あーんして」 「ちゅうしよー」 「エッチしたーい」 と、甘え放題わがまま放題好き勝手なことを言っている。 だけど結くんはいつも「しょうがねえな」とか「勝手にしろ」とか言いながら、俺を受け入れてくれる。 言いたいこと言っても結くんは俺のこと「好き」って言って、そばにいてくれる。 俺だけを好きでいてくれる。 好きな人が自分のことだけ愛してくれるのは、こんなに幸せなことなんだって、初めて思った。 恋が楽しいってことも。 全部全部結くんが教えてくれた。 ……あ、どうしよう。 結くんのこと考えてたらムラムラしてきちゃった。 早く結くんに会いたい。 あ、別にいやらしいことしたいからとか思ってないよ。 全然思ってないから。 結くんの喘ぎ声が聞きたいとか思ってないよ。 ホントに。
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