君と僕と向日葵と

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今日は結くんのおうちでゴロゴロまったりデート。 大学を出ると結くんの家へと向かう。 「陽翔くん、良い人だね」 「あ?ただのアホだよアイツは。ロクなこと考えねぇ」 呆れたように言っていたけど、結くんの顔はどこか嬉しそうだった。 「てか、その紙袋、なに。なんか買い物してきたんだ?」 俺が持っていた紙袋を不思議そうに見つめる結くん。 「うん。結くんにプレゼント」 「え!?なんで!?俺誕生日まだだけど」 「そういうんじゃないよ。来る途中にお花屋さんで見つけたから買ってきただけ。結くんと俺にピッタリの花だなーと思って」 「なに?まさか紫陽花とか言わないよね?」 結くんがあまりにもゲンナリした顔で言うので思わず笑ってしまった。 「ちがうちがう。紫陽花はね……もう卒業したから」 「卒業?」 「そ。紫陽花はもういい。梅雨も終わったしねー。今はこの花がいいの、夏っぽいし」 俺はそう言うと結くんに紙袋の中を見せた。 「うわ、すご!向日葵、だよな?」 「そう、ひまわり」 「ちなみに、なんか不安だから聞くけど……向日葵の花言葉ってなに?」 「え~?んー……ナイショ」 「は!?なんで!?」 「それくらい自分で調べてくださいよ、塚原センセ」 「先生じゃないしっ」 あ、拗ねてる。 超絶可愛いんですけど。
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