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「ヴァンパイアの国が?!」
先程まで静かだった図書室に、
リディンの声が響く。
「えぇ……そうなの。
あの少女が、追ってきた人は
黒いマントを羽織った人だって言ってたわ。」
黒いマントはヴァンパイアの象徴とされている。
前に、
ヴァンパイアの国が、
アイストニアを侵略しに来たことがあった。
その時は、
私が危険な目にあったのを、
リディンに助けてもらったのだ。
「レニア…貴女は、どうするの?」
「勿論、戦うわ。」
そう言うレニアに、
リディンは、落ち着きを払って、
「貴女……何を言っているか分かっているの?
貴女の心は……」
「分かってるわ!!
分かってるわよ………
…私の心は……
……氷なんだもの…。」
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