第三章 凍る。

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「あの、ヴァンパイアなら、私の心を捕らえにくる。 当然、私は………。」 私の心は氷。 ヴァンパイアの国の伯爵は、 その事を知っている。私の心を溶かし、殺し、そして国を侵略する…それがヴァンパイアの国の目的だ。 お母さんも氷の心だった。 でも……お母さんは、死ななかったわ。 氷の心が溶けても、死ななかったの。 何故か分からない。 だけど、 私も、お母さんと同じ。 氷の心。 きっと大丈夫よ。 「…貴女は…死ぬかもしれないのよ!」 「でもっ!! …私は……アイストニアを守りたいの!! アイストニアを守るためなら… 死んでもいいわ。」 黙りこくる二人。 先に口を開いたのは、リディンだった。 「分かった。願いましょう。 死なないように………。」 「ありがとう。リディン。」 そして、図書室から出た。
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