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「ハァ……ハァッ…だ……誰かぁっ……」
時計の針が、夜中零時を指している。
少女は、静まり返った道を走っていた。
追われている。
誰にだか分からないけど、
追われている。
周りを見ると、
誰も通らないような、
細い道が一本あった。
とりあえず入って、息を潜める。
追手は、通り過ぎた。
ホッと安堵する。
だが、
少しずつ、少女の身体を吹雪が冷やしていく。
「…どうしよう……」
あまり寒さに、身震いした。
その途端、
ガサッ
「!?」
足音がして、少女は、その方向を向く。
恐怖と寒さに震え、
一歩ずつ近づいてくる足音と影に、
だんだん恐怖が増してくる。
頭が真っ白になり、
近づく人影の前で…
気を失った……。
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