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「国枝さん、それ手伝おうか?」
それ、と胸の前で抱えているノートを指差す柴咲くん。(流石、爽やかくん。女子が騒ぐ理由もなんとなく分かるかも)
「ううん。大丈夫。ありがとう」
と、私は首を横に振る。
「そう?ならいいけど」
と、心配そうな表情を浮かべる柴咲くん。(イケメンにこんな表情されるなんて、なんか申し訳ない…うぅ)
「もし、困ったこととかあったら言ってよ」
じゃあ、と柴咲くんは職員室から立ち去った。
私は彼の背中に「ばいばい」と小さな声で言うと、再び職員室のドアに向き合った。
(さて、こっちの用事を早く済ませなきゃね)
「失礼します!」
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