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ぐらっと、視界が回る。
何が起きたのか、すぐにわかった。
頬に伝わる体温に、ドクッと心臓が高鳴る。
今、私は先生の腕の中にいるのだ。
「……」
(…生徒と教師のイケない恋に発展…なーんてね)
こんな状況で、先週友人に勧められて始めた乙女ゲームのようなことが起きないだろうかと、私は思った。(何期待じみたことを…)
「…ん」
「ひゃっ!?」
スルッと、スカートの中に手が入り、そのまま太ももを掴まれた。
「いや、ちょ…っ!?」
(ちょっと待って!心の準備が…!!)
「フライドチキン…むにゃ」
「はいぃぃ!?」
(フライドチキン!?)
「…あ」
パチッと目が開き、私と目が重なり合った先生。
太ももを掴んでいた手の力が緩む。
どうやら、状況を理解したらしい…。
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