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「いってきまーす」
「にゃー…」
ガチャン
当日の朝八時頃
日用品を入れた鞄を持ち
俺はマンションを出て
例の日本医療株式会社に向かった
「…50万…ふふ」
考えただけで
不気味な笑みが自然と浮き出る
たぶん端から見たらキモいだろう
けれど
仕方がない
なにせ簡単な仕事で50万が手には入るのだから
「なにに使おうか…そうだ、いつも友彦に飯を奢ってもらってるからたまには俺が奢ってやるかな」
たまには…な
「だとしてもかなり余るな…んー…新しいパソコンでも買おうか、あとスピーカーだな。それとたばこを10カートンくらいだな、そんで残りは生活費に回してしばらくは働かないでゆっくりしよう」
あとはあとは…
なんてことを
道端で考えながら
うきうきしていた
二泊三日の我慢だ、それさえ過ごせれば
あとはもうパラダイスだな
「ひひひ…」
「なにあの人…ひとりでニヤニヤ笑ってるー」
「気持ち悪…」
通学中の女子高生の悪口が聞こえたが
気にしなかった
「ここか…」
そうこうしているうちに
着いてしまった
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