33人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
ゲーム開始を直前に控えた、『逃走中』
クロノス社では、その最終準備が着々と進められていた――――
カツン カツン
床と壁の照明だけが弱く輝く薄暗い廊下に、一人の靴音だけが響く。
音の主は黒いマントを羽織った細身で小柄な男。少し頬の痩けた血色の悪い肌を、周りの照明がより一層青白く照らしている。
(((´ ヮ )
男は時折、歩きながらぼそぼそと言葉を発する。
その声は不安と緊張のせいか、心なしか震えていた。
(;´ ヮ )「ついに、この日が来たか・・・」
「みんなの期待が懸かってるんだ。やってやる、やってやんよ・・・!!」
最初のコメントを投稿しよう!